###■■ XMail環境設定 ### RootDomain ### ルートドメイン メールサービスにおけるプライマリドメインを指定します。これは、観察したところでは、XMail に対して他のメールサーバまたはメールクライアントから接続交渉があったときに XMail が自分のドメイン名としてこの設定値を名乗るようです。 サービス対象ドメインのうち自組織を代表するにふさわしいドメイン名を指定してください。 ### POP3Domain ### POP デフォルトドメイン POP 接続におけるデフォルトドメインを指定します。ここで定義したドメインに所属するユーザについては、POP アクセス時にユーザ ID のドメイン名部分を省略できます。 というのも、XMail はマルチドメインに対応しており、たとえば kodomo21.net ドメインの foo さんと somedomain.co.jp ドメインの foo さんとを区別するため、POP アクセス時のユーザ IDとして "(ユーザ名):(ドメイン名)"を指定しなければならないからです。 ### PostMaster ### ポストマスターアドレス あなたのメールサーバの管理者(ポストマスター)のメールアドレスを指定します。ユーザ名には postmaster などがよく使われます。 ### HeloDomain ### SMTP ハロードメイン XMail が他の SMTP サーバとの接続交渉で使う HELO ドメインの値を指定します。 HeloDomain は、IP アドレスについて DNS 名の問い合わせを行う SMTP サーバとの接続において意味があり、外部ネットワークから DNS 名を取得可能なドメイン名を指定することをすすめます。 ### SmtpServerDomain ### SMTP サーバドメイン XMail は SMTP クライアントとのセッション冒頭で "|b|220 <1036894658.1892@dojo.jp> [XMail 1.17 (Win32/Ix86) ESMTP Server] service ready; Sun, 10 Nov 2002 11:17:38 +0900|_b|" というような応答をしますが、その自ドメイン名(dojo.jp)の部分を指定します。 あなたやあなたが所有しているドメイン名を指定してください。できるだけ DNS を取得可能なドメイン名にすることをすすめます。 ### DefaultSMTPGateways ### SMTP ゲートウェイ XMail から送信するすべてのメッセージを他の特定のホスト(ゲートウェイ)を経由させる場合に、そのホストのインターネットドメイン名または IP アドレスと、必要ならポート番号や接続オプション(後記)を指定します。オプションがある場合はカンマで区切ります。 複数のゲートウェイがある場合はセミコロンで区切って一続きに書きます。ゲートウェイを利用しない場合は空白にします。 ex: 192.168.0.1 192.168.0.1:8025 192.168.0.1,NeedTLS=2 192.168.0.1,NeedTLS=2,OutBind=192.168.10.2 192.168.0.1;192.168.2.10,OutBind=192.168.2.3 [NeedTLS オプション] 値を 1にするとリモートサーバに対して TLS(SSL)接続を試み、それに成功しない場合は非 SSL 通信を行います。値を 2にすると TLS 接続に成功しない場合は直ちに通信を終了します。 [OutBind オプション] XMail のサーバが外部へのルートを持つ複数の IP アドレスを持っている環境で、特定 IP アドレスのインターフェースを利用して外部との通信を行う場合に利用するオプションです。 なお、NeedTLS オプションと OutBind オプションは XMail の設定項目 "バインドIPアドレス"、"SSL/TLS接続" でも指定することができます。 ### SmtpGwConfigOutBind ### バインドIPアドレス メッセージの配送においてローカルホストが複数の IP アドレスを持っている場合に、特定の IP アドレスを利用して通信を行う場合にその IP アドレスを指定します。 ### SmtpGwConfigNeedTLS ### SSL/TLS接続 メッセージの配送においてゲートウェイを利用する環境で、ゲートウェイとの接続に SSL/TLS をどのように利用するかを選択します。 ### SmartDNSHost ### ネーム(DNS)サーバ XMail が利用するネームサーバ(DNS サーバ)があればそれをプロトコルごとに指定します。たとえば、XMail とネームサーバとが同じホスト上にセットアップされている場合、"|b|127.0.0.1:tcp,127.0.0.1:udp|_b|" のように指定します。 インターネットに常時接続された環境で XMail を使う場合はここは空白にしてもかまいません。この場合、XMail は MailRoot/dnsroots ファイルを参照し、ルートサーバに問い合わせをするからです。当然、XMail をインターネットに接続せずに使う場合は、ここに適切な設定を行う必要があります。 ### EnableAuthSMTP-POP3 ### POP before SMTP を許可 SMTP after POP3(POP before SMTP) を有効にするかどうかを選択します。SMTP after POP3 は、SMTP 接続の前に POP 接続を行い、認証に成功したホストからの SMTP 接続であれば、たとえ SMTP リレーの許可がないホストからの接続であっても一定時間(デフォルトの有効時間は 900 秒)に限りそれを許可するものです。 SMTP after POP3 はすべてのメールクライアントアプリケーション(メーラ)が対応できるので、SMTP 認証によるアクセスコントロールよりも汎用性があります(ただし、セキュリティ面では SMTP 認証がすぐれています)。なお、有効時間は XMail のコマンドラインオプション "-Se" で変更することができます。 ### AllowSmtpVRFY ### SMTP VRFY コマンドを許可 [有効] で、SMTP サーバの利用時に |b|VRFY|_b| コマンドを許可にします。VRFY コマンドは、送信者が実際にメッセージを送ることなしに送信先のメールアドレスが正しいかどうかを確かめるものです。 AllowSmtpVRFY が [無効] の場合でも、XMailCFG の [セキュリティ]-[SMTP認証アカウントの管理] において許可属性に V があるアカウントについては個別に有効にできます。 ### AllowSmtpETRN ### SMTP ETRN コマンドを許可 [有効] で、SMTP サーバの利用時に |b|ETRN|_b| コマンドを許可にします。ETRN コマンドは、ダイヤルアップなどによる接続でメッセージのキュー処理を解除するためのものです。すなわち、クライアントが XMail に接続して ETRN コマンドを送ると、XMail は ETRN コマンドで指定されたドメインに対してキュー内にあるメッセージを送信します。 AllowSmtpETRN が [無効] の場合でも、XMailCFG の [セキュリティ]-[SMTP認証アカウントの管理] において許可属性に T があるアカウントについては個別に ETRN コマンドを有効にできます。 ### MaxMTAOps ### 配送処理の最大ステップ数 XMail の |b|MTA|_b|(Mail Transfer Agent) モジュールによる配送ステップの最大数を指定します。配送ステップがここで指定する数を超えた場合、XMail はそのメッセージがループしているとみなし、エラーメールとして処理します。デフォルト値は 16 です。とくに理由がなければデフォルト値のままにしましょう。 ### MaxMessageSize ### メッセージサイズ上限 最大メッセージサイズをキロバイトで指定します。有効な数値を指定すると XMail は送受信メッセージのサイズをチェックするようになり、指定値よりも大きいものについては処理を拒否します。 メッセージサイズのチェックは個別のユーザやメーリングリストに対しても行うことができ、その場合はここでの指定は上書きされます。 ### Pop3MinVirtMemSpace ### POP 仮想メモリ量チェック XMail の POP サーバへの接続があったとき、それに先立って XMail が仮想メモリの残容量をチェックするかどうかを指定します。有効な数値(単位はキロバイト)を指定するとチェックを行い、残容量がそれよりも小さい場合は接続を拒否します。 空白にするとチェックを行いません。XMail の動作を正確に知っているのでない限り空白にすることをすすめます。 ### SmtpMinDiskSpace ### SMTP ディスク容量チェック XMail の SMTP サーバへの接続があったとき、それに先立って XMail がローカルディスクの残容量をチェックするかどうかを指定します。有効な数値(単位はキロバイト)を指定するとチェックを行い、残容量がそれよりも小さい場合は接続を拒否します。 空白にするとチェックを行いません。XMail の動作を正確に知っているのでない限り空白にすることをすすめます。 ### SmtpMinVirtMemSpace ### SMTP 仮想メモリ量チェック XMail の SMTP サーバへの接続があったとき、それに先立って XMail が仮想メモリの残容量をチェックするかどうかを指定します。有効な数値(単位はキロバイト)を指定するとチェックを行い、残容量がそれよりも小さい場合は接続を拒否します。 空白にするとチェックを行いません。XMail の動作を正確に知っているのでない限り空白にすることをすすめます。 ### ErrorsAdmin ### エラー通知先アドレス XMail では、メッセージが最終的に配送エラーになると、その旨が送信元アドレスに通知されます。このときメッセージの全体ではなくそのヘッダ情報だけが送信元に送られます。そして、このエラー通知先アドレスにメールアドレスを指定すると、この通知がそこにも送られるようになります。 ### TempErrorsAdmin #### 一時エラー通知先アドレス 一時的な配送エラーを管理者に通知する場合にそのあて先アドレスを指定します。 メンバー数の多いメーリングリストなどでは大量の通知が発生する場合があるので、特に理由がない限りここは空白にすることをすすめます。 ### NotifyMsgLinesExtra ### エラーメッセージ制御 メッセージの配送が失敗した場合、XMail はオリジナルメッセージのヘッダを添付してそのむねを送信者に通知しますが、このときオリジナルメッセージの本文部分も通知メッセージに含める場合にその行数を指定します。 何も指定しなければゼロを指定したものとみなされます。すなわち本文は通知されません。 ### RemoveSpoolErrors ### エラーファイルを削除 配送の最終的な失敗によって留め置かれるメッセージは XMail の MailRoot/spool フォルダに入りますが、これをただちに削除するかどうかを選択します。[有効] で削除します。 ### SMTP-MaxErrors ### SMTPセッション中の最大許容エラー数 1 つの SMTP セッションにおいて、クライアントによる各種のエラー(構文エラーなど)を何度まで許容するかを指定します。ゼロ(または空白)以外の数値を指定すると、エラー回数がその値に達したとき XMail はセッションを強制的に終了させます。 ### NotifySendLogToSender ### エラーログを通知 メッセージの配送が失敗した場合、XMail はそのむねを送信者に通知しますが、このとき配送リトライの記録を通知メッセージに含めるかどうかを選択します。 ### NotifyTryPattern ### エラーログ通知パターン メッセージの配送リトライが連続して失敗している場合に、その事実をどのように送信者に通知するかをリトライの回数で指定します。たとえば、"1,3,5" と数値をカンマで区切って指定すると、1 回目と 3 回目、5 回目の配送エラーが送信者に通知されます。何も指定しない場合、最終的に配送エラーが失敗した場合(最終回)だけ通知が行われます。 メーリングリストなどでは大量の通知が発生する可能性があるので、特に理由がない限りここは空白にすることをすすめます。 ### CustomSMTPMessage ### ユーザ定義メッセージ XMail が出力するエラーメッセージにユーザが作成したメッセージを付加するためのオプションです。512 バイト以内で任意の内容にすることができますが、日本語は JIS コードで保存されるので、もしもメッセージが他の文字コードで書かれている場合には文字化けが発生する可能性があります。 ### CustMapsList ### 不正中継データベースの参照 SMTP 不正中継データベースを参照する場合に、 |b|relays.mail-abuse.org.:-8,blackholes.mail-abuse.org.:1,dialups.mail-abuse.org.:0|_b| のように指定します。指定は、"(データベースサーバ名).:(0 または 1、あるいは遅延秒数を指定。0 の場合は認証済みユーザのみ送信を受け付け、1 の場合は直ちに接続を拒否、負数の場合はクライアントとの接続交渉時に遅延処理を実行)" となり、カンマで区切って複数の指定を行うことができます。指定ミスをすると XMail の動作に不具合が出る可能性があります。 ### SmtpMsgIPBan ### 不正アクセス拒否メッセージ SMTP サーバの利用を許可されないホスト(XMail の smtp.ipmap.tab でアクセスを許可されないホスト)から XMail にアクセスがあり、最終的にアクセスを拒否する結果となった場合にクライアントに返す拒否メッセージを指定します。 空白の場合、XMail 既定のものが使用されます。 ### SmtpMsgIPBanMaps ### 不正中継拒否メッセージ XMail がブラックリストデータベース(SMTP 不正中継データベース)を参照するように設定されている場合、XMail はブラックリストに存在する IP アドレスの SMTP クライアントからの接続を拒否しますが、その際にクライアントに送るメッセージを "550 Denied due inclusion of your IP in the MAP DB." のように指定します。空白でもかまいません。 ### SmtpMsgIPBanSpamAddress ### スパムアドレス拒否メッセージ XMail のスパムアドレス定義ファイル(MailRoot/spam-address.tab)に定義されたメールアドレスを提示する SMTP クライアントから SMTP 接続があった場合、XMail はそれを拒否しますが、その際にクライアントに送るメッセージを "550 Denied due inclusion of your mail address in our spam DB." のように指定します。空白でもかまいません。 ### SmtpMsgIPBanSpammers ### 不正アクセスホスト拒否メッセージ XMail のスパマーホスト定義ファイル(MailRoot/spammers.tab)に定義された IP アドレスの SMTP クライアントから SMTP 接続があった場合、XMail はそれを拒否しますが、その際にクライアントに送るメッセージを "550 Denied due inclusion of your IP in our spam DB." のように指定します。空白でもかまいません。 ### SMTP-RDNSCheck ### クライアントドメインの逆引き SMTP クライアントが名乗るドメイン名(MAIL FROM: <***@domain> の domain)をチェックするかどうかを選択します。 [無効] を選択するとチェックを行いません。[有効] でチェックを行い、必要な情報が得られない場合は直ちに接続を拒否します。また、[遅延] を選択したうえで遅延時間(秒数)を指定すると、必要な情報を得られない場合、接続自体は許可しますが SMTP コマンドごとに指定秒数の遅延処理を行います。 SMTP 接続の初期段階でクライアントが名乗るドメイン名のチェックを行うかどうかと、行った場合に得られる結果への対応を SMTP-RDNSCheck は制御します。オプションを有効にすると、そのドメイン名について DNS(Domain Name System) の問い合せを行い、それに成功しなかった場合は接続拒否または遅延処理を行います。 ### ReceivedHdrType ### Received: ヘッダ制御 メッセージヘッダの Recieved: フィールドに SMTP サーバまたは SMTP クライアントの IP アドレスをどう表示するかを選択します。 セキュリティをとくに重視するなら [S:非表示、C:非表示] にするべきでしょうが、一般には [S:非表示、C:表示] が多いようです。 ### DisableEmitAuthUser ### X-AuthUser: ヘッダ制御 XMail の SMTP サービスを利用したユーザのメッセージに |b|X-AuthUser:|_b| というヘッダフィールドを付加するかどうかを選択します。付加しない場合は [付加しない] を選択します。このフィールドの値にはメールサービス利用者のアドレスが入るため、セキュリティのためには付加しない方がよいでしょう。 ### Pop3LogPasswd ### POP3ログへのパスワード記録 ローカルユーザから XMail への POP3 接続の記録(ログ)にパスワードを含めるかどうかを選択します。 "無効" で記録せず、"失敗で記録" で認証に失敗した場合に記録し、"常時記録" ですべての接続のパスワードを記録します。 ### AllowNullSender ### Sender アドレスが空白でも許可 XMail への SMTP アクセスがあったとき、もしも MAIL FROM: の値(Return-Path:アドレスになります)が空であった場合に、そのアクセスを拒否するかどうかを選択します。[有効] で許可しますが、差出人不明のスパムで悩まされていない限り有効にすることをすすめます。 ### NoSenderBounce ### エラーメッセージは空のSenderアドレスで エラーメッセージ送信のための SMTP セッションの MAIL FROM:コマンドにおいて XMail がポストマスターアドレスを名乗る([無効]の場合)か、空白の送信者アドレスを名乗る([有効]の場合)かを選択します。ただし、[有効] の場合でもエラーメッセージ(RFC822メッセージ)内のヘッダでは正しい From:アドレスを記述します。 ### CheckMailerDomain ### クライアントドメインをチェック [有効] にすると、XMail の SMTP サーバにクライアントが接続してきたとき、クライアントが名乗る |b|MAIL FROM:<...@xxx>|_b| のドメイン名(xxx の部分)について DNS の MX リソースレコードが得られるかどうかをチェックし、もしそれが得られなければ接続を拒否します。実在しないメールアドレスによる接続を拒否するということです。 ### SMTP-IpMapDropCode ### アクセス非許可クライアントへの対応方法 SMTP サーバの利用を許可されないホスト(XMail の smtp.ipmap.tab でアクセスを許可されないホスト)から XMail にアクセスがあったとき、それに対応する方法を選択します。 ここで、[直ちに切断] 以外を選択すると、smtp.ipmap.tab でアクセスを許可されていないホストからであっても、SMTP 認証に成功する場合やリレー許可対象のホストになっている場合などは SMTP サーバの利用が許可されます。 ### Pop3SyncErrorAccount ### 同期エラー通知アドレス メールボックスの同期処理([オプション]-[メールボックスの同期] 参照)に失敗した場合(ローカルアカウントのメールボックスが存在しない場合など)のメッセージの送信先アカウントを指定します。 ### FetchHdrTags ### 同期時の参照ヘッダ POP3 同期処理(ローカルユーザが他の POP3 サーバ上にアカウントを持っている場合にそこからメッセージを自動ダウンロードする機能、XMailCFG においては [オプション]-[メールボックスの同期(自動受信)] において、ダウンロードしたメッセージのヘッダのどの部分(フィールド)からあて先アドレスを取り出すかを、|b|+X-Deliver-To,To,Cc|_b| のようにカンマで区切って指定します。 詳細は XMail 付属の |b|Readme.txt|_b| から |b|POP3LINKS.TAB|_b| の項を見てください。FetchHdrTags に何も指定しない場合、|b|+X-Deliver-To,To,Cc|_b| が指定されたものとみなされます。 ### DefaultSmtpPerms ### 認証済みユーザの権限 この XMail による SMTP 認証を通過したすべてのクライアントに対してどれだけの権限を与えるかを設定します。SMTP サーバの利用時に認証を行うのが SMTP 認証です。たとえば、ダイヤルアップでプロバイダからインターネットに入って会社の XMail を利用する場合などは SMTP 認証が有効です。また、SMTP 認証を利用すれば、XMail のローカルユーザではない人もメールサービスを利用することができます。 ### EnableCTRLTLS ### CTRL TLS をサポートする この XMail のコントロールサーバに対する TLS(Transport Layer Security) による SSL 接続要求を受け付けるかどうかを選択します。 ただし、このオプションが無効であっても SSL による暗号化接続そのものは可能です。TLS は SSL に証明書ベースの認証を追加するものです。 ### EnablePOP3TLS ### POP3 TLS をサポートする この XMail の POP3 サーバに対する TLS(Transport Layer Security) による SSL 接続要求を受け付けるかどうかを選択します。ただし、このオプションを有効にする場合、クライアントアプリケーション(メーラ)でも TLS(STLS)に対応している必要があります。 ただし、このオプションが無効であっても SSL による暗号可接続そのものは可能です。TLS は SSL に証明書ベースの認証を追加するものです。 ### EnableSMTPTLS ### SMTP TLS をサポートする この XMail の SMTP サーバに対する TLS(Transport Layer Security) による SSL 接続要求を受け付けるかどうかを選択します。ただし、このオプションを有効にする場合、クライアントアプリケーション(メーラ)でも TLS(STARTTLS)に対応している必要があります。 ただし、このオプションが無効であっても SSL による暗号化接続そのものは可能です。TLS は SSL に証明書ベースの認証を追加するものです。 ### SSLWantCert ### リモートホストにクライアント証明書を要求する このオプションを有効にすると、SSL 接続においてリモートホストからクライアント証明書が送られてこない場合に接続を強制終了します。このため、クライアント認証を行わない環境ではこのオプションをオンにすることはできません。 XMail 1.24 では、このオプションを有効にする場合は「CA 証明書を certs.pem ファイルから取得(SSLUseCertsFile)」も有効にする必要があります。 このオプションは 非 SSL 接続には影響はありません。 ### SSLWantVerify ### リモートホストのクライアント証明書を検証する このオプションを有効にすると、SSL 接続においてリモートホストから送られてきたクライアント証明書を検証し、認証を実行します。 ただし、検証のためには |b|SSLUseCertsFile|_b| オプションまたは |b|SSLUseCertsDir|_b| オプションを有効にし、XMail から CA(Certificate Authority、認証局) 証明書を参照できるようにする必要があります。 CA 証明書には自己署名した証明書を含めることができます。 このオプションは 非 SSL 接続には影響はありません。 ### SSLAllowSelfSigned ### 自己署名による証明書を許可する このオプションを有効にすると、XMail は自己署名による証明書を持つリモートホストとの SSL 通信を許可します。 ### SSLUseCertsFile ### CA 証明書を certs.pem ファイルから取得 |b|SSLWantsVerify|_b| オプションを有効にすると XMail はリモートホストから送られてきたクライアント証明書を検証しますが、そのために必要な CA(Certificate Authority、証明局) 証明書を |b|certs.pem|_b| という名前の単一ファイルから得る場合に |b|SSLUseCertsFile|_b| オプションをオンにします。 |b|certs.pem|_b| は MailRoot 変数のフォルダ内に作成します。複数の CA 証明書を格納することができますが、あなたが証明を受けた CA を先頭に置けば SSL のレスポンスが向上します。 ### SSLUseCertsDir ### CA 証明書を certs フォルダ内から取得 |b|SSLWantsVerify|_b| オプションを有効にすると XMail はリモートホストから送られてきたクライアント証明書を検証しますが、そのために必要な CA(Certificate Authority、証明局) 証明書を |b|certs|_b| フォルダ内にインストールした証明書ファイルから得る場合に |b|SSLUseCertsDir|_b| オプションをオンにします。 ただし、|b|certs|_b| フォルダ内に置く CA 証明書ファイルの名前はオリジナル名をハッシュしたものでなければならないため、XMail に同梱されている Perl スクリプト c_rehash.pl を利用してそれらのコピーを作り直す必要があります。 |b|certs|_b| フォルダは MailRoot 変数のフォルダ内に作成します。 ### SSLMaxCertsDepth ### 証明パス(チェーン)の深さ 証明書を検証するプロセスを証明書チェーンのどの段階までたどるかを数値で指定します。ここで指定する最終段階のトランスポイント(信頼点)に達してもその証明書の正しさを証明できない場合、この XMail はその証明書の検証に失敗したとみなします。 証明書は CA(Certificate Authority、認証局)から発行してもらいますが、その CA が発行する証明書は正しいという前提に立つのが公開鍵暗号システムです。この信頼できる CA をトランスポイントと呼びます。信頼している CA に証明書の正しさを保障してもらうことで、XMail は自分が受け取ったクライアントの証明書の正しさを受け入れるというわけです。 しかし CA は世界に一つではなく、互いの CA が互いにトランスポイントになるという仕組みになっています。最初の CA をルート CA と呼び、その他の CA を中間 CA と呼びます。 証明書の認証手続きでは、自分が受け取ったクライアントの証明書の正しさを自分のトランスポイントでは証明できない場合、そのトランスポイントが信頼している次のトランスポイントへと証明手続きを継続することができます。 この手続きをどこまで続けるかを指定するのが |b|SSLMaxCertsDepth|_b| です。深さが 1の場合、信頼する CA によって直接署名された証明書のみを検証します。深さが 2なら、他の中間 CA またはルート CA によって署名された証明書を検証します。 ### SMTPNoTLSAuths ### SMTP認証タイプ制限 XMail への非 SSL/TLS 接続時の SMTP 認証において、許容する認証タイプとその優先順を "plain,login,cram-md5" のように指定します。 制限を設けない場合は空白にします。 ### SMTPLocalRule1 ### メールアドレスの記号文字制限を撤廃 <..a@*****> や など、RFC に準拠しないメールアドレスからの受信やそれらのアドレスへの送信を可能にします。 Davide Libenzi 氏による XMail オリジナル版は RFC 準拠のためこれらのメールアドレスの使用を許可していません。 携帯キャリアのドコモや au などがこれらのメールアドレスの作成を許可しているという現実に対応するためのオプションです。 ### SMTPLocalRule2 ### メールアドレスでダブルクオートを許可 <"aaa"@*****> のように、ローカルパートをダブルクオートでくくったメールアドレスからの受信やそれらのアドレスへの送信を可能にします。 Davide Libenzi 氏による XMail オリジナル版は RFC 準拠のためこのタイプのメールアドレスの使用を許可していません。 携帯キャリアのドコモや au などが RFC に準拠しないメールアドレスの作成を許可しているという現実に対応するためのオプションです。 ######